ヨーロッパ初、シニア専用ジム登場

今、空前の健康ブームである。スポーツブラの記事でも軽く触れたが、病気・疾患への恐れ、肥満解消、ストレス解消などあらゆる理由から、年齢を問わず人々をジム通いへ駆り立てる風潮がある。厳しい冬の季節が長い国だから、戸外での運動が可能な時期が限られる。一番手っ取り早い散歩にしても、地面が雪で覆われたり凍ってしまえば逆に怪我をすることがある。以前は地面が凍りだすとスパイクのついた靴カバーを履いて散歩している人をよく見かけたものだが、格好が悪いからか最近はあまり見なくなった。そんなものを履いて恐る恐る歩くよりは、室内ジムで機械を使って運動した方がスマートだというように変わって来たのかもしれない。若い人達だけでなく、シニアもそんな感じでなのである。だからどこのジムも幅広い年齢層の会員を抱えており、特に時間とお金を自由に使えるシニアはスポーツ余暇市場の大きなターゲットでもある。スウェーデンの平均寿命は84歳(女性)と80歳(男性)である。日本に負けていない。

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© photo: Team Ippeki

さてジムだが、どこでも大抵午前中は一般向けクラスに加え、シニア向けのクラスを用意したり、60年代、70年代の音楽をかけたり色々と工夫をしている。しかし所詮ジムというものは、音楽をガンガンかけ、照明やテレビスクリーンをあちこちに効果的に配置し、人々のアドレナリンを高揚させ、やる気を出させるような雰囲気作りをしているものだ。朝一番でやって来る若者も大勢いる。最新ポップ音楽のかかっているマシンルームで全身タトゥーだらけの若者の横でシニアが体を動かしている光景などはよく見かける。

そんな中、シニアオンリーのジムが登場した。入会の条件は55歳以上。建物に入るとまず目に入るのが落ち着いた色調のソファーセットやカフェコーナーである。

photo by Team Ippeki

© photo: Team Ippeki

© photo: Team Ippeki

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照明は明るく、白い壁と木目調の床が暖かい雰囲気を醸し出しており、ジムといった感じではない。もちろんここに来るシニアの目的は運動をすることが一番の目的であるが、シニア同士のふれあいの場でもあって欲しいというのが、このジムの創設者エクバル氏の考えである。氏に中を案内してもらったが、設置してある器材の構成が一般ジムと少し違う。大げさな筋トレマシン系やトレッドミルはわずかで、逆にリハビリセンターで見かけるようなツールやシンプルなストレッチ系マシンが多い。が、ここはリハビリセンターではなくあくまでもジムなので、理学療法士はいない。ここのスタッフは特にシニアの肉体精神面に関する知識とトレーニング経験を持ったトレーナーばかりで、顧客1人1人に合った指導をしてくれるということである。だからここに来てひどい筋肉痛をおこしたり、使い方のややこしいマシンなどはないそうである。利用者に話を聞くと、「ここだと落ち着いた気分で運動ができる」「静かなのがいい」と言う。またここにはウオーターマッサージベッドがあり(マットレス内の水がプログラムに応じて水圧を変化させピンポイント的に体を刺激してくれる)、ベッドに横たわっている利用者に感想を聞くとジャグジーのように水着に着替えたり濡れたりすることがないから気に入っているということである。その日の運動を終え帰り際に利用するらしく、何と普通のスカート姿である。ぴちぴちのタイツ姿の人ばかりの一般ジムでは見られない光景である。シニアばかりだと抵抗なくこういう気楽さでジム通いをエンジョイできるということなのだろう。

トレーナーの指導のもと適度に運動し、社交も楽しむというコンセプトでスタートしたばかりである。シニアのみ対象なので開店も平日の7時から16時までと無駄がない。今後ヨーロッパ全域に広げていきたいと語る氏に、1年後にまた訪問しビジネス展開を見せていただきたいと激励してきた。

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