前の記事で北欧ではDIYに励む人々が多いということを書いた。しかし一方ではそのプレッシャーにあえぐ人々がいるのも事実である。単に気質に合わなかったり、不器用だったり。男性だからDIYができる(または好きだ)とは限らない。高齢者だけの住まいだったり、女性の一人暮らしなどであれば、やりたくてもできないことも多い。そんな人たちのためにDIYショップ各社が工事を請け負うサービスを開始し始めた。電球の取り付けといったレベルのものからベランダ増設のような大掛かりなものまで、専門家を派遣してくれるサービスである。馴染みの大工さん、電気工事業者などがあればベストであるがそうでない場合が多い。腕はいいのか、料金は良心的か、家に上がり込んでの仕事になる場合は特に信頼できる人かどうかも気になるところである。そんな消費者の不安感は払拭するのがこのサービスだ。店舗を多く持つ大手DIYという後ろ盾があればそういった精神的な不安はかなり解消する。そして大きな不満があれば仲介人であるショップに言えばよいので気分的にも楽である。材料や器材などはそのDIYの商品を利用するから店側にも大きなメリットがあるし、大工や業者は自分で営業せずともお客を斡旋してもらえるというメリットがある。
消費者にとっては割高になるサービスだが、堅実な気質の人が多いスエーデンで今後このサービスが定着していくかどうか興味深いところである。